集団安全保障と同盟 2
例えばNATOの場合、「安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置をとったときは」反撃を終えることになっています(第5条後段)。
・・・しかし、逆にいうと、安保理が必要な措置をとらない限り、その反撃には事実上制限がないことになります。
そして、東西関係が緊張していた時代のNATOは、まさにワルシャワ条約機構との間で最終的には核戦争に突入することまで考えた作戦計画を真剣に考えてきたのでした。
これに対して国連の集団安全保障の場合、その目的はあくまでも平和の維持、回復にあります。
したがって、平和の破壊や侵略行為を行った国家に対して国連がとる措置は、本来的に限へ定的であるのです。
同盟・自衛権行使の場合は、必要であると認めれば、侵略国を軍事的に壊滅することも行われるでしょう。
しかし、集団安全保障の場合は、国際社会の結束した行動を前提として秩序破壊者に対処することが予定されているわけですから、軍事的措置がとられるとしても、その内容は常に平和の維持、回復に必要な限度に留まると考えられるわけです。